ブッダ物語●祇園精舎(6)

 長者の熱誠が太子の心に通じた。素直な感動がほとばしり出た。
「ああ、あなたがそれほど尊敬されるブッダとは、どれほど偉大な方なのか、その説かれる法は、いかに尊いみ教えなのでしょうか。もう金貨はけっこうです。残りの土地はお譲りしましょう。どうか私にも、布施のご縁を求めさせてください。この樹林の立ち木を精舎建立の用材に寄進します」
 こうして大事業は順調に始まった。給孤独長者は多くの人々に仏陀のましますことを伝え、ともに精舎建立の参加を呼びかける。応じた人々の尊い志により、やがて壮大な寺院が落成した。
 ブッダは精舎を、「祇樹給孤独園」と名づけられた。「祇樹」とは、祇陀太子が献上した樹林を意味し、「給孤独園」は、給孤独長者の買い取った園地(土地)を指す。略して「祇園精舎」と呼ばれるようになった。多くの経典が、この祇園精舎で説かれ、人々の魂の救済に大きな役割を果たしたのである。

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